ローカルフードサイクリングが開発した「LFCコンポスト」は、都市部の人たちにも導入しやすい小さくスタイリッシュな見た目のコンポストだ。再生素材からできたバッグは特注のファスナーで虫の侵入を防止。簡単に循環型の生活を始められるアイテムとして注目を集めている。
ELEMINIST Press
最新ニュース配信(毎日更新)
サステナブルに関わる国内外のニュース、ブランド紹介、イベントや製品発売などの最新情報をお届けします。
「捨てない暮らし」で台所を起点とした食循環をつくることをビジョンに掲げるローカルフードサイクリング株式会社。
同社が開発した「LFCコンポスト」は、家庭の生ごみを肥料にできるコンポストだ。簡単に循環型の生活を始められ、LINEで気軽に質問できる点も魅力の一つとして注目を集めている。
コンポストそのものは、新しいものではなく、古くから畑のかたわらに置かれ利用されてきた。しかし、畑がない地域や都市部に住む人たちにとっては、その姿をあまり目にすることがないため、縁遠い存在となっている。
また、現在日本の家庭からは年間約1,000万トン(日本で一年間に食べている米と同じ量)の生ごみが出ており、そのほとんどがごみとして処分され焼却されている。しかし、コンポストを利用すれば、その生ごみは減り、排出される二酸化炭素も削減されるのだ。
そこで開発されたのが、トートバッグ型のLFCコンポスト。従来のコンポストは大きく、都市部に暮らす人たちにとって取り入れるのが難しかったが、導入しやすいように小さく、スタイリッシュな見た目にした。
2020年1月の販売開始から現在までに会員登録者数は4,000世帯以上、生ごみ削減によるCO2削減量は12tとなった。
ユーザーからは「環境というと難しく自分にはできないとハードルを感じていましたが、LFCコンポストは気軽にやってみようと思えた」「子どもと取り組み始めてとてもいい勉強になっています」などといった声が多く寄せられている。
現在、フードサイクリングでは2種類の都市型コンポストを販売している。
「LFCコンポストセット」は、繰り返し使えるファスナー付きのバッグがセットになったコンポスト。従来のコンポストで問題となりやすかった臭いの漏れや虫・水の侵入を特注の非水ファスナーが防いでくれる。1日300gの生ごみを1.5~2か月間投入することができ、その後2、3週間ほどで栄養価の高い堆肥となる。受取サイクルが選べる定期便だ。
「LFCガーデニングセット」は、コンポストが初めての方でも無理なくはじめられるよう、3週間生ごみを投入し、2週間熟成したら堆肥ができあがるコンポストのお試しセット。季節のタネがセットになっていて、気軽にコンポスト体験ができ、野菜も育てられる。バッグは半分くらいに折り返してプランター(鉢)としても利用可能だ。
LFCコンポストは微生物がごみを分解するため電気を使わない。ごみの分解を早める独自の配合基材は厳選された臭いが出にくい素材を使用し、ゴールデン比率で配合されている。
また、見た目もおしゃれなバッグ素材は、ペットボトル・廃プラスチックをオーダメイドで再生生地にしたもの。トートバッグのなかに入れて使う生分解性の紙袋はコンポストの快適な水分条件をサポートしてくれる。このような機能を持たせることで、環境にやさしく取り入れやすいエコプロダクトが誕生した。
代表であり開発者である、たいら由以子氏は父の闘病中に無農薬野菜を探し求めたが、なかなか見つからなかったことをきっかけに、安心して食べられる食卓づくりの方法を試行錯誤し続けた。
その結果、「コンポストこそが暮らしと土の改善につながりすべてを解決できるもの」という答えにたどり着き、それから22年間コンポストの普及研究活動を行っている。
たいら氏はLFCコンポストを通して、都市部に住む人を含めより多くの人にコンポストを始めてもらい、持続可能な未来への第一歩となればと考えている。
問い合わせ先/ローカルフードサイクリング株式会社
https://lfc-compost.jp/
ELEMINIST Recommends