株式会社Valley&Windが手がける「Kruhi」が、世界的にもっとも厳しいと言われる環境認証「Grøn Salon認証」を取得した。これは国内初のみならず、アジアでも初となる快挙だ。地球にやさしい成分であることに加え、パッケージにおいてもサステナブルを追求している。
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井浦新が代表を務める株式会社Valley&Windが手がけている「Kruhi」は、世界的にもっとも厳しい環境認証である「Grøn Salon(グリーン・サロン)」協会の基準を満たした製品として認証を受けた。
Kruhiは、100%自然由来成分で構成され、人にも環境にもやさしく使い続けられる使い心地のいいシャンプーをつくりたいという願いから、代表の井浦新が夫婦でブランドをローンチさせた。
今回Grøn Salon認証を受けたのは、昨年9月にブランドを設立後に発売を開始した「Kruhiボタニカル石けんシャンプー」、「Kruhiボタニカルトリートメント」、続いて今年2月に発売を開始する「Kruhiオールウェイズニューバーム」の全3製品だ。
Grøn Salon協会の定める“有害物質を含まない製品”として認証され、最高水準の製品として同協会が推奨する「ポジティブリスト」に全製品が掲載されることとなった。
世界でもっとも厳しい基準を設けるGrøn Salonで認証された国内メーカーは日本初。アジアでも他に取得履歴はなく、日本発信のサステナブルブランドとして欧州に認められる初めての例だ。
Kruhiは日々家庭から流れる生活排水を、地球に還る生分解性の高い石けんシャンプーに換えることで未来を守るという信念のもと、鹿児島県南大隅町のパートナー工場で製造。
「農業廃棄物のアップサイクル原料」の使用、自然由来成分100%、石油由来成分等ケミカル不使用、リサイクル効率に優れたアルミボトルを採用し、できる限りプラスチックの使用を抑え、原料のすべてのトレーサビリティを確保。
購入額の1%を環境保護活動団体に寄付するなど、環境循環にこだわった製品を展開している。
成分は、クダモノトケイソウ果実水、カリ石ケン素地、BG、グリセリン、ツバキ種子油、ベルガモット果実油、マンダリンオレンジ果皮油、タンカン果皮油、ニオイテンジクアオイ油、ビターオレンジ花油、バニラ果実油、ダマスクバラ花油、クスノキ木油、ユーカリ油、キサンタンガム、グアーガム、ベタイン、マンダリンオレンジ果実エキス、ビターオレンジ果実エキス、オレンジ果皮エキス、クエン酸。
BGはサトウキビ発酵液由来を使用。自然由来指数100%(水を含まない自然指数55%・ISO16128準拠)だ。
成分は、クダモノトケイソウ果実水、エタノール、BG、スクワラン、ホホバ種子油、グリセリン、ツバキ種子油、水、キサンタンガム、ゲットウ葉エキス、クダモノトケイソウ果実エキス、オタネニンジンエキス、センキュウエキス、水添レシチン、ベルガモット果実油、マンダリンオレンジ果皮油、タンカン果皮油、ニオイテンジクアオイ油、ビターオレンジ花油、バニラ果実油、ダマスクバラ花油、クスノキ木油、ユーカリ油、グアーガム、ベタイン、マンダリンオレンジ果実エキス、ビターオレンジ果実エキス、オレンジ果皮エキス、ヒノキチオール、トコフェロール、クエン酸。
エタノールは穀物由来バイオ発酵エタノール、BGはサトウキビ発酵液由来を使用。自然由来指数100%(水2%含む自然指数71%・ISO16128準拠)だ。
成分は、ホホバ種子油、ミツロウ、エタノール、スクワラン、シア脂、ツバキ種子油、ハイビスカス花エキス、ゲットウ葉エキス、クダモノトケイソウ果実エキス、ムラサキ根エキス、マンダリンオレンジ果皮油、タンカン果皮油、ベルガモット果皮油、ビターオレンジ花油、ニオイテンジクアオイ油、バニラ果実油、ダマスクバラ花油、クスノキ葉油、ユーカリ油。自然由来指数100%(水を含まない自然指数80.5%・ISO16128準拠)だ。
一般社団法人日本サステナブルサロン協会の創立者であり、アジア人として初めてGrøn Salon認証プログラムに参加した、猿田 哲也氏は次のようにコメントを寄せている。
「美容師の平均勤続年数は約6.2年と短く、有害化学物質における手荒れなどの皮膚疾患や呼吸器疾患などの健康被害も数多く取り立たされています。
Grøn salon認証は、美容師にとっても安心安全ということを示す信頼の証であり、ヨーロッパ諸国では他の環境ラベルに並んで一般に認知されているものです。
Kruhiがこの度、アジア初でGrøn salon認証を取得したということは、日本から世界へ影響を与える初めてのブランドとなることの表れでもあると思っています」(一部抜粋)
井浦新も次のようにメッセージを発信している。「私たちのつくるプロダクトが、世界でもっとも厳しいと言われる認証に値するか、力試しをするような気持ちで申請を出しました。
家族の髪も生活も、Kruhiを開発しながら使い続けてきたことで、幸福感や健康を実感することができました。今回、日本初となるGrøn Salon認証を取得できたということは、人にも環境にもきちんと配慮したものであるという世界基準の証明を頂いたということ。
使うことは間違いなく環境にも健康にも良いという証です。Kruhiのこだわりを受け止めていただき製造に尽力してくれたパートナー工場さんには心から感謝しています。
私たちは『石けんシャンプーを選ぶ選択肢』が生活のなかにあると良いなと思っています。皆さんが良いと思うサロンで、良いと思うシャンプーを選択できる環境づくりが、僕たち夫婦の思う理想です。
頭皮にも身体にも自然由来成分100%のものを使う日が、週のうち何日かあっても良いのではないか、その行動が拡がって、未来が良くなることを願っています」(一部抜粋)
Grøn Salon認証は、美容師が⽇常的に触れる薬剤に含まれる有害な化学成分の使⽤を減らすことを⽬的に、NPO法⼈が運営。2005年、デンマーク・コペンハーゲン市とデンマーク美容師組合の協力のもと、欧州のNGO「Grøn Salon」が設立された。
その目的は、多くの美容師が化粧品の化学物質により引き起こされる病気にかかり、多くの顧客も化学物質過敏症に悩まされていたことに対処するためだった。
創立者のヨハンは化学者であり、コペンハーゲン市環境検査官であると同時に、Grøn Salonの会長を務める。
Grøn Salonでは、⼈体や環境への安全性に関する科学的データに基づき、化粧品への添加が認められている有害な化学物質の多くを禁⽌している。
具体的には、「強いアレルギー性、環境ホルモン、発がん性、環境負荷の⾼い化学物質」をすべて禁⽌し、たとえ微量であっても認定されることはない。ヨーロッパでは、信頼できる認証として広く知られている。
サステナブル先進国が多くある北欧では、多くの美容室が自発的にGrøn Salonのルールに則りサロンを運営。化学薬品に囲まれた美容業界のなかでも、多くの美容師がGrøn Salonの美容師として活躍している。
「美容師の労働環境の改善」「お客様の健康」「⾃然環境への配慮」が主な3つの⽬的だ。
協会は「サロン・美容学校・美容製品および⼀般消費者」に対し、各種製品情報の開⽰や製品リストの無償提供、健康・安全・法律に関する情報、製品内容の調査、美容師・化粧品メーカーへのアドバイス、有害物質を使⽤しない研修・講習・各種勉強会などを⾏っている。
商品には基準があり、Grøn Salonで検証・判断し、商品は次の3つに分類される。
害のある成分が一切含まれていない製品のリストで、グリーン・サロン認証(「総合環境認証」)のサロンでの使用が推奨される。Kruhiの3製品はこちらのリストに掲載されている。
健康や環境にやや有害な物質を1種類以上含む製品のリスト。これらの製品は、グリーン・サロンの認証を受けたサロンで使用することが認められている。
グリーン・サロンは、これらの化学物質をより有害性の低いものに置き換えることを生産者に推奨する。
強いアレルギー性、環境ホルモン、発がん性、環境負荷の高い化学物質を1種類以上含む製品のリスト。
お問い合わせ先/kruhi
https://kruhi.jp/
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