サステナブルパッケージ制作サービス「POC」ローンチ

「POC」のイメージビジュアル

株式会社ポックが、中小事業者向けサステナブルパッケージ制作サービス「POC」の提供を開始した。小ロットからでも簡単に、環境に配慮したパッケージづくりを始められるサービスとして、パッケージ業界が抱える課題に向き合い、中小事業者や個人店のオリジナルパッケージ制作のサポートを行う。

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2023.02.01
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サステナブルなオリジナルパッケージ制作をワンストップでサポート「POC」

「POC」の画面

サステナブル調達の民主化を目指すプラットフォーム「POC(ポック)」を提供する株式会社ポックは、1月23日までに複数のエンジェル投資家から総額3300万円の資金調達を実施したことを発表し、同時にサステナブルパッケージ制作プラットフォームのPOCを正式にローンチした。

POCは、大小問わずすべてのブランドやショップがサステナブルでオリジナルなパッケージをつくれるプラットフォーム。リサイクル・アップサイクル素材を使用したものや、脱プラ・減プラ素材、認証素材を使用したもの、さらに生分解性素材を使ったものなどをサステナブルパッケージとして取り揃えている。

日本中の50を超えるサステナブルパッケージ製造に強い工場と提携し、パッケージの構想、製造、納品までをワンストップでサポートする。

環境に配慮したパッケージへのニーズが高まるなか、大企業においてはさまざまな取り組みが見られるようになった。しかし、日本の大部分を閉める中小事業者や個人店がサステナブルなパッケージをつくろうとしても価格が高く断念してしまうことが多い。

加えてインフルエンサーやD2Cなど、個人でもブランドをつくる時代は加速し、初めてパッケージをつくる人も増えている。しかし業界全体でデジタル化が遅れているため、初めてのパッケージづくりは難易度が高く、オンラインでの簡単なパッケージ制作需要が増加している。

パッケージ業界が抱える3つの課題

市場規模約6兆円のパッケージ業界全体でデジタル化が遅れており、大きく3つの課題が顕在化している。

工場探索のコストの高さ

製造可能なパッケージ種類、ロット、費用など基本情報がオンラインでは手に入れることが難しく、どこに頼んでいいのか決めるのが難しい。発注工場を決めるためには、何社も問い合わせをし、見積もりを比較するなど1ヶ月以上の時間を要してしまう。

ピラミッド構造による多重請け

代理店、専門商社、印刷会社、卸などが中間に入る業界構造に加え、工場を持つ1次製造元に連絡しても、自社設備での対応が難しい加工は、協力会社に回して製造するのが商慣習となっている。こうしたピラミッド構造により、多重マージンや、納期の長期化などが生じている。

探索&材料コスト高のサステナブル調達

サステナブルのニーズが高まっているにも関わらず、そもそもの材料費が高く中小事業者には手が出しにくい。また情報元も材料メーカー、加工会社、仲介会社などさまざまで、通常のパッケージよりもさらに適切な工場を見つけるのが困難になっている。

サステナブルパッケージをわかりやすく簡単に「POC」の4つの特徴

「POC」の画面

ピラミッド構造から「ネットワーク構造」へ

ピラミッド構造から「ネットワーク構造」へ

POCでは全国の工場をネットワーク化し、パッケージ素材やロット、環境対応条件から最適な工場とすぐにマッチング。数ヶ月かかっていた工場問い合わせや、選定プロセスを最短即日にまで短縮することを可能にした。

また1次製造元に直発注することで従来より約15〜20%の製造コストを削減しながらサステナブル化することを可能に。2022年12月に実施した概念実証(PoC)の結果、小売ブランドのギフトボックスの製造原価を「170円/箱」から「138円/箱+FSC認証」へ改善させた。

サステナブルの見える化

紙包装に置き換えた場合の解説

実感しにくい「サステナブル」という概念をさまざまな方法で見える化していくことを目指している。例えば「ポリプロピレンを紙に置き換えたらどのくらいCO2相当量が削減されるのか」「この認証マークの意味はなんなのか」「オフィシャルマークがないものについてもPOCでオリジナルマークをつくる」など、生活者に伝わりやすい工夫をしていくとしている。

コミュニティでのシェア制作によるコスト削減と付加価値づくり

シェア制作の図

POCには「サステナブル」という志を同じくするブランドが集まり、共同で1つのパッケージをつくる「シェア制作」という機能がある。複数のブランドが集まり発注ロットを上げることで、高価なサステナブル材料をみんなで使えるようにすることが目的だ。

また、コミュニティ参加者間での相互送客や、過去に使ったイラストやデザインなどをコミュニティでシェアするクリエイティブシェアなど、さまざまな付加価値づくりにも取り組んでいく予定だ。

即日注文可能なセミオーダーパッケージ

物流コストの観点から需要が多くなっているポスト投函パッケージや配送袋など、フォーマットが決まっているものに関してはデザインを入稿するだけで即日発注が可能な仕組みを整えている。

FSC認証素材を使ったポスト投函ダンボールは、すべての面に印刷可能で、ネコポス(ヤマト運輸)、クリックポスト(日本郵便)、飛脚メール便(佐川急便)のすべてのポスト投函サービスに対応している。

植物性インクや、100%リサイクルプラスチック素材を使った宅配袋は、内容物を水濡れや汚れから守りながら配送料も下げる。好きな位置で折り返すこともでき、サイズ調整も自由自在で、そのままポスト投函も可能だ。

ブランドスタンプは、スーパー小ロットのブランドやお店におすすめ。ダンボールから布袋まであらゆるものをオリジナルパッケージ化してくれる。

地球にやさしいパッケージでワクワクする未来を目指す

CEO 小林大樹氏、COO 新津裕隆氏

(左から)CEO 小林大樹氏、COO 新津裕隆氏

ファウンダーは、スウェーデン王立工科大学で建築デザインを学んだ小林大樹氏と、九州大学・大学院でインダストリアルデザインと人間工学を学んだ新津裕隆氏。

「ただ単に、かっこいい、かわいいブランドやパッケージよりも、地球環境にとっても、人にとってもやさしいブランドやパッケージのほうが、ワクワクする未来がつくれるとPOCは信じています。創造力を地球と人のために最大限活用していくのがPOCの理念です」とメッセージを発信している。

お問い合わせ先/株式会社ポック
https://poc-inc.jp

※掲載している情報は、2023年2月1日時点のものです。

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