パタゴニアの定番製品であるダウン・セーターが、廃棄されたプラスチック製漁網をリサイクルした素材を採用し、より温かく、より丈夫にアップデートされた。同時にダウン・セーターをつくる労働者に必要なヘルスケアサービスを提供する団体「Mamata」をサポートしている。
ELEMINIST Press
最新ニュース配信(毎日更新)
サステナブルに関わる国内外のニュース、ブランド紹介、イベントや製品発売などの最新情報をお届けします。
「すだちの香り」で肌と心が喜ぶ 和柑橘の魅力と風土への慈しみあふれるオイル
パタゴニアを象徴するアイテムであるダウン・セーターが、漁網を100%リサイクルした生地を採用したことで、より温かく、よりソフトで、より丈夫にアップデートされた。
採用した生地は、漁網をリサイクルしてつくられた、ネットプラス・ポストコンシューマーリサイクル・ナイロン100%素材のリップストップ生地。
Photo by Ian Kasnoff© 2022 Patagonia, Inc.
廃棄された漁網は、プラスチック汚染のうちもっとも害をおよぼす形態のひとつであり、ダウン・セーターを再設計したことで、すでに118メトリックトンものプラスチックをジャケットに転換した計算になる。
これはセダン型自動車約88台分に相当するプラスチックが海に流出するのを防いだことになる。パタゴニアは、ネットプラスを使用することで、廃棄されたプラスチック製漁網を「繰り返し着られるもの」に変えているのだ。
今回の取り組みでは、パートナーであるブレオ社が、南米沿岸部の地元の漁師から廃棄される漁網を集め、ネットプラス素材へと生まれ変わらせて、再利用している。これは、野生生物を保護するとともに、漁業共同体に副収入をもたらし、プラスチックの原料としての化石燃料への依存を削減することに貢献する。
集めた網は分類および洗浄されて切り刻まれ、輸送後、リサイクルされてネットプラスの糸に加工される。この糸が生地として織り上げられ、ネットプラス製品の生地ができあがる。
デザインアップデートされた定番のダウンセーターは、柔らかく耐久性のある20デニールのネットプラスシェルとライニングを採用することで、軽量で風を通さない快適さを実現した。
さらに外出先ですぐに使えるリペアパッチを付属。カラーはブラックのみで、3つの円形パッチと、1つの魚型パッチが、アダルトは胸の内ポケット、キッズは首の後ろに取り付けられていて、QRコード付きのインサートも付属されている。
QRコードのランディングページには、ハウトゥーの説明や動画、カラーマッチングオプションや修理に関するカスタマーサービスへのリンクが含まれている。
パタゴニアは、これらの製品をつくった労働者に必要なサービスを提供する団体「Mamata(ママタ)」をサポートしている。
「Mamata」は、人々の健康を改善し、貧困を緩和することを使命とするバングラディッシュ、ベンガル地方のNGOだ。このプロジェクトは、工場の労働者やコミュニティのメンバーに、極めてローカルなヘルスケアサービス、健康問題に関するトレーニング、栄養補助食品などを提供している。
このプログラムを拡大させることで、地域医療サービスを提供する移動式および固定式クリニックの数を増やし、これらの医療サービスを受ける人の数を年間14,000人から21,000人にすることが目指されている。
さらに、健康問題に関するトレーニングセッションを倍増し、トレーニングを受けた人の数を6,000人から12,000人にすること、超音波検査の実施回数を年間100回から150回に増やすこと、840人の労働者・家族への栄養補助食品の提供を開始することなどが目標に掲げられている。
お問い合わせ先/パタゴニア
https://www.patagonia.jp/
ELEMINIST Recommends