「Synflux×ゴールドウイン」生地裁断時の廃棄量を抑えるプロジェクト「SYN-GRID」始動

Synfluxとゴールドウインがコラボレーション 「SYN-GRID」で生地の廃棄量を削減した新製品を発表

スペキュラティヴファッションラボラトリー「Synflux（シンフラックス）」は、サステナビリティへの取り組みを牽引する「ゴールドウイン」とのコラボレーションプロジェクト「SYN-GRID（シン・グリッド）」を始動させた。

衣服生産時に必然的に排出される生地の廃棄を、限りなく減らすためのSynflux独自のデザインシステム「Algorithmic Couture®（アルゴリズミック・クチュール）」を、ゴールドウインがこれまで培ってきたパターン技術に導入。資源量を抑えた衣服の製造を可能とし、ファッションの新たな生産システムを探究するプロジェクトだ。

生地の廃棄量を削減した新製品を「NEUTRALWORKS.（ニュートラルワークス.）」と「THE NORTH FACE（ザ・ノース・フェイス）」から発売する。

「NEUTRALWORKS.」は、11月８日（火）からNEUTRALWORKS.EBISU、およびオンラインストアにて販売を開始。また「THE NORTH FACE」は11月18日（金）からTHE NORTH FACE LAB渋谷パルコ、およびTHE NORTH FACE+グランフロント大阪にて販売を開始する。

Synfluxのデザインシステム「Algorithmic Couture®」を使った初めての量産

「FASHION FOR THE PLANET／惑星のためのファッション」をミッションに掲げるSynfluxは、衣服生産時に必然的に排出される生地の廃棄を限りなく減らすためのデザインシステム「Algorithmic Couture®」の開発・事業化を行なっている。

近年、ファッション産業が抱える深刻な自然環境の持続可能性の問題に注目が集まり、生産や流通における環境負荷を低減するための新しいテクノロジーやソリューションが求められている。

そうした市場環境のなか、Synfluxは「デジタルテクノロジーによって創造的循環社会を実現する」というビジョンのもと、機械学習や３Dシミュレーション、アルゴリズミックデザインを活用した、持続可能なファッションのためのテクノロジーを実装している。

「Algorithmic Couture」は、衣服の３Dパターンデータから、三角形や四角形といった幾何学の型紙に変換できるアルゴリズムを用いてパターンを最適化し、生地の廃棄量を限りなく減らすことが可能となる。

従来のパターンではカーブ（曲線）により、必然的に裁断時に廃棄部分が多くでてしまうが、３Dパターンデータを取り込み、低廃棄２Dパターンデータを自動生成することで、従来の生地の廃棄量を大幅に抑える事ができるのだ。

Synfluxはこれまで、こういった衣服製造における課題を解消する技術の確立を目指して研究開発事業を推進してきたが「SYN-GRID」は初めての本格的な量産への技術応用であり、一般販売の展開となる。

「NEUTRALWORKS. 」と「THE NORTH FACE」という持続可能性に高い意識を有したブランドと、環境負荷を低減するアクションを強化していけるよう、今後も協業を深化させていくとしている。

ファッションの未来を考えるカンファレンス「FASHION FOR THE PLANET」も開催

このプロジェクトの取り組みは、日本におけるサステナブルファッションの理解を促進するうえで重要な契機となると考え、このタイミングにあわせてサステナブルファッションをテーマとしたイベントを開催。幅広いゲストを招き、多角的な視点からファッションの未来を考えるトークセッションを行う。

トークセッションには、経済産業省ファッション政策室長 俣野敏道氏、「WWDJAPAN」編集統括兼サステナビリティ・ディレクター 向千鶴氏や、大学教授など、さまざまな分野の人々が登壇する。

トークイベント終了後には、渋谷パルコ９Fのクリエイティヴスタジオ「SUPER DOMMUNE」にて、アフターパーティを開催する予定だ。

お問い合わせ先／Synflux株式会社
https://www.synflux.io/