Photo by 日本ロレアル株式会社
日本ロレアル株式会社は、日本国内の主要事業拠点において、カーボンニュートラルを達成したことを発表した。ロレアルグループ全体では2025年までにカーボンニュートラルを達成することを目指しており、日本ロレアルは3年早く、温室効果ガス排出実質ゼロを実現した。
ELEMINIST Press
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Photo by 日本ロレアル株式会社
化粧品会社のロレアルグループの日本法人、日本ロレアル株式会社が、日本国内の主要事業拠点(従業員が50名以上常駐する事業拠点)において、カーボンニュートラルを達成したことを発表した。
これにより、新宿オフィス・川崎リサーチ&イノベーションセンターからの間接的排出、並びに御殿場のコスメロール工場(株式会社コスメロール)からの直接的排出による温室効果ガス排出が実質ゼロとなった。
ロレアルグループ全体では、2030年に向けたサステナビリティプログラム「ロレアル・フォー・ザ・フューチャー」のもと、地球の限界を尊重するビジネスモデルへの変革を掲げ、世界の全拠点で、2025年までにカーボンニュートラルを達成することを目標としている。
今回、日本ロレアルはそれに先駆けるより3年早く、また日本の国家目標からは28年早く、GHG(温室効果ガス)プロトコルのスコープ1および2を達成し、温室効果ガス排出実質ゼロ(ネットゼロ)を実現したことになる。
本社ならびにリサーチ&イノベーションセンターでは、2016年9月より宮城県の石巻合板工業株式会社に発電委託された「グリーン電力証書」を購入。さらに2022年1月から、オフィス空調用の熱に関しても、宮城県のセイホク株式会社にて、自然エネルギーで生成された熱の環境価値を「グリーン熱証書」として購入を開始。
その結果、2つの拠点から間接的に排出される温室効果ガスをオフセットすることとなり、スコープ2を完全達成した。
コスメロール工場においては、2010年から「グリーン電力証書」を購入。ただし、グリーン電力を動力源としない蒸気ボイラーおよび温水ボイラーの設備が稼働していた。そこで2022年6月にすべての設備の更新を完了させたことで、電気蒸気ボイラーおよびヒートポンプに切り替わり、工場からの直接的なCO2の排出すべてが実質ゼロになった。これでスコープ1を完全に達成したこととなった。
さらに事業活動に関連する間接的な温室効果ガス(スコープ3)の削減についても推進している。主な取り組み内容としては、化粧品空き容器の回収およびリサイクル、美容部員の制服のアップサイクル、製品のエコデザイン化などがある。
廃棄物や温室効果ガス排出の管理を推進する日本ロレアル オペレーション本部長である山本 也寸志氏は、これまで日本ロレアルが3R(リユース、リサイクル、レデュース)を推進し、廃棄物や使用する電力、熱エネルギーの絶対量の削減に取り組んできたことについて次のように語っている。
「社員の声から実現したプロジェクトも多くあります。例えば、プラスチックの緩衝材の使用を廃止し、使用済段ボールを活用した紙製の緩衝材に切り替えるという取り組みもそうですし、美容部員の制服のアップサイクルのためのパートナーを発見したのも社員です。
サプライヤーや社員などを巻き込み、サステナブルな世界への移行のためのエコシステムを強化し、環境課題の解決に貢献しうるサプライチェーンを実現していきたいと考えています」
ネットゼロカンパニーとして、日本ロレアルは、オフィス、研究開発拠点、工場、すべての拠点、すべての社員が一丸となり、地球に対して責任と思いやりのある美の創造のため、グループが掲げる野心的な目標達成に貢献すべく、その取組みを一層加速して行くとしている。
お問い合わせ先/日本ロレアル株式会社
https://www.loreal.com/ja-jp/japan/
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