水中ゴミ拾い専門ダイビングショップ「Dr.blue」泳ぎながら“ごみ拾い”をアクティビティに

沖縄に今年、水中ゴミ拾い専門ダイビングショップ「Dr.blue(ドクターブルー)」が開業した。ダイビングをしながら海の中のごみを拾うコースを提供し、海の環境問題を多くの人に伝えながら、美しい海を守ることに少しでも貢献したいと活動をしている。

ELEMINIST Press

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2022.08.05
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ごみ拾いをボランティアからエンターテイメントに変える「Dr.blue」の挑戦

潜っていく海亀

Photo by Jakob Owens on Unsplash

美しい海に囲まれた沖縄で、水中のごみ拾いをボランティアではなくエンターテイメントに変えようと取り組んでいるのは、5月30日(ごみゼロの日)に開業した水中ゴミ拾い専門ダイビングショップ「Dr.blue(ドクターブルー)」だ。

近年、海には大量のプラスチックごみが流れ込み、自然分解が困難とされるプラスチックは海の生態系に悪影響を及ぼし続けている。5mm以下の細かなプラスチック片(マイクロプラスチック)になった場合は、半永久的に海を漂い続けるとも言われ、水中から除去することは非常に困難だ。

こうしたマイクロプラスチックは、海の生物の体内に取り込まれ、その生物自体を苦しめるほか、水産物として私たち人間の食卓に上がることも多く、人体への悪影響も懸念されている。

海の広さと、ごみの回収にかかる莫大なコスト、それに伴う危険から、海に沈んでしまったごみをすべて回収するは困難だとされるなかでも、こうした瞬間に日常生活のごみは海に流れ続けていることを忘れてはならない。

ダイバー初心者からノンダイバーまで参加できるメニューを揃えて

海を漂うペットボトル

Photo by Brian Yurasits on Unsplash

待ったなしの海の環境問題をより広く伝え、ダイバーの力で少しでも改善していければと考え「ごみ拾い×スキューバダイビング=水中ごみ拾い」を新しいアクティビティにしようと、Dr.blueは「水中ゴミ拾い専門店」としての開業を目指した。

ダイバーは全国に150万人いると言われる。ダイバー全員が1ダイブにつき1個でもごみを拾えば、水中のごみを150万個も回収できることになる。開業支援金を募るクラウドファンディングでは、ダイバーのみならず、ノンダイバーにも呼びかけを行い、海の環境問題を多くの人に伝えられるよう取り組まれた。結果、300万円以上の支援金を集めることに成功し、天気にも恵まれた5月30日にオープンを迎えた。

Dr.blue代表の東 真七水(あずま まなみ)氏

Photo by Dr.blue

Dr.blue代表 東真七水(あずま まなみ)氏

Dr.blueを立ち上げた東真七水(あずま まなみ)氏は、次にようなメッセージを発信している。「実際に水中でのごみ拾いに参加していただいた方のほとんどが『楽しかった』と言ってくれます。

50年以上も前のビール缶がほぼ原型を留めた状態で見つかった時は、宝探しをやっているような感覚にさえなりました。水中ごみ拾いをボランティアではなくエンターテイメントに変えて、楽しく環境問題について考えるきっかけづくりを行っていきます」

海中で見つかった50年以上前のビール缶

Photo by Dr.blue

海中で見つかった50年以上前のビール缶

ごみ拾いのコースは、現在4つ用意されており、初心者でもごみ拾いに挑戦しやすいコースから、視界が悪く難易度の高いハードポイントのコースまである。またノンダイバーでも受講可能な、海の環境問題について学習する学科講習も用意されている。

お問い合わせ先/水中ゴミ拾い専門店「Dr.blue」
https://www.dr-blue.okinawa/

※掲載している情報は、2022年8月5日時点のものです。

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