社会問題を解決するブランド「coxco(ココ)」が衣料廃棄にフォーカスしたシリーズ「Vol.0」をローンチ。再生ポリエステル生地を使用し、大量生産は行わず予約販売などで販売を行う。サステナブル実現の解決策として、受注後に生産したり、生産数を少数にして売りきり型を目指している。
ELEMINIST Press
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株式会社coxcoは、社会課題を解決するユニセックスファッションブランド「coxco(ココ)」を立ち上げ、5月22日ファーストプロダクトの販売を開始した。6月6日には新アイテムを発表し販売は好調だ。
ファッションアイテムをただ売るブランドではなく、ファッションを通じて環境への配慮や教育の平等化などに貢献していくことがコンセプト。各シリーズごとに、向き合うべき社会課題を設定し、再生素材や残布などを用いた服づくりを行なっていく。
持続可能な社会の実現に向けて、日常に浸透させるためのサービス商品の提供を行い、社会問題を解決することが目標だ。
キービジュアルにはモデルの月山京香などを起用
coxcoのデビューシリーズとなった「Vol.0」は廃棄衣料問題にフォーカスしたコレクションだ。日本における衣料品の廃棄は、年間で30億着ともいわれている。着なくなった服はリメイクやリユース、あるいは雑巾にして使う人もいるが、最終的にはゴミとして捨てられてしまう運命だ。
そこでcoxcoは日本環境設計が提供する、古着など不要となった繊維でつくられた再生ポリエステル生地「BRING Material」に注目。生まれ変わった生地で、飽きのこない長く愛されるデザインの服を仕立てた。
自宅で過ごす時間が多くなった状況に合わせて「Vol.0」シリーズでは、ルームウェアとして楽しめるアイテムをメインに展開。5月に販売開始したTシャツは数日で完売した。6月6日からはフーディや、ドレスの予約販売を開始している。大量生産・大量廃棄のサイクルを見直し、予約販売の形をとっているのも特徴だ。
フーディー ユニセックス 23,000円
ドレス フリーサイズ 21,000円
株式会社coxco代表の西側愛弓氏は、学生時代に海外を一人旅した際に目の当たりにした貧困問題に衝撃を受ける。フィリピンの恵まれない環境に暮らす子どもたちにファッションを通して夢を届けたいと、2015年にNPO法人「DEAR ME」を立ち上げた。
2020年9月にフィリピンで貧困層の子どもが無料で学べるファッションスクール「coxco Lab」第1校を開講する予定だ。(※新型コロナウィルスの影響により開校時期は未定)
NPOの活動を通じて、ファッションが人に夢や希望を与えてくれることを実感した西側氏だったが、深刻なファッション産業の大量生産・大量消費は環境破壊につながるだけではなく、労働問題や貧困問題にもつながっていることに気づく。社会貢献だけでは本質的に社会を変えることは難しいと感じたことが、coxco設立のきっかけだ。
coxcoは中長期的に実現を目指すサステナブルな解決策として、受注後に生産したり、生産数を少数にして売りきり型を目指している。また、coxcoのグループであるDEAR MEともより一層の連携を行い、教育や将来的に雇用の支援を目指し活動していくとしている。
問い合わせ先/coxco
https://coxco-official.com/
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