Photo by NIKE
「NIKE」は使用後に分解してリサイクルできるようにデザインされたシューズ「Nike ISPA Link(ナイキ ISPA リンク)」を6月23日に、「Nike ISPA Link Axis(ナイキ ISPA リンク アクシス)」を2023年初頭に発売する。
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「NIKE(ナイキ)」から、愛用したのちに分解してリサイクルできるようにデザインされたシューズ「Nike ISPA Link(ナイキ ISPA リンク)」と「Nike ISPA Link Axis(ナイキ ISPA リンク アクシス)」が発売される。
これまで「NIKE」は30年以上の間、アスリートと地球のためになるデザイン・ソリューションを追求し、環境負荷を抑えた素材やリサイクル素材を活用しつつ、最高の機能を発揮するフットウェアを開発してきた。
今回ISPAチームが着目したのは、循環デザイン要素のなかの「分解」。従来のシューズは屈曲性と耐久性を両立させるために接着剤を使ってきた。それにより分解やリサイクルがほぼ不可能となっていた。
シューズをリサイクルするには、細かく切り刻むことが必要となり、エネルギーを多く使う上に、リサイクル素材の用途も限られてしまう。分解できるシューズは、生産にかかる炭素排出を抑え、新しい命に循環させる可能性を広げることにつながるのだ。
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6月23日に発売が開始される「Nike ISPA Link」は、3つの部分が接着剤を使わずに繋ぎ合わされ、使用後に分解することができる。
ミッドソールのペグ状の突起をアッパーの開口部に差し込んで組み立てるだけで、快適さ、安定感、通気性と飛び抜けたフィット感を持つシューズになる。40名のアスリートが試作品を約200時間余り着用するという、実証実験も行われた。
製造の工程もシンプルで、組み立て時間は約8分という短さ。シューズの生産中、冷却や加熱、ベルトコンベアのシステムなど、エネルギーを消耗する工程も省かれた。
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2023年初頭に発売予定の「Nike ISPA Link Axis」は、アッパー部分が100%再生ポリエステル、ソールに用いたTPUはエアバッグ素材のスクラップを使った100%リサイクル原料を活用している。さらに20%リサイクル素材のTPUケージも組み合わせている。
「Nike ISPA Link Axis」は、素材選択、循環性、廃棄物削減と改良という、循環デザインの原則を形にしたものとなった。
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今後は、こうしたモデルが十分なインパクトを生み出すことができるよう、大規模に展開していくことが目指される。「NIKE」は規模の力を生み出すために、業界を超える強固な協力関係を結び、プロダクトのリサイクルを可能にするビジネスモデルやインフラの構築を進めていく予定だ。
そのために、リサイクル能力を高めるパートナーシップを構築。商品回収プログラムに対し、世界中で投資を行っている。これは、寿命を終えたプロダクトの別目的での活用を増やすことにつながる。
同時にインパクトのある商品づくりを通じて、気候変動対策のための循環システムの重要性を訴え、消費者やデザインコミュニティに対して問題提起をしていくとしている。
チーフ・デザイン・オフィサーのジョン・ホークは「私たちには調達、生産、利用、回収、そしてまた新しいものづくりの方法まで、全体を考えたデザイン・ソリューションを考える責任があります。そのゴールは、もっと意義を高められるものづくりを、もっと深く考えて行うことです」と話している。
NIKE
Nike ISPA Link(6月23日発売予定)
27,500円
※2022.05.25現在の価格です。
お問い合わせ先/NIKE
https://www.nike.com/jp/
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