凸版印刷株式会社は、SDGsへの関心の高まりを背景に紙素材の「チューブ型パウチ」を開発した。プラスチック使用量を大幅に削減したほか、内側には独自開発素材のバリアフィルムを使用し、食品や化粧品にも対応可能な商品となっている。
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凸版印刷株式会社は、消費者の利便性向上と、省資源化による開発配慮を両立した紙素材の「チューブ型パウチ」を開発。チューブの使いやすさと、パウチの絞りやすさを両立させた新機能パッケージ「チューブなパウチ」は従来のラミネートチューブよりも胴体フィルムの厚みを薄くした。内容物の絞りやすさに加え、プラスチック使用量を30%削減している。
そこに今回は紙素材を融合させた「チューブな紙パウチ」を開発。「チューブなパウチ」が持つ機能を維持しながら、胴部に紙素材を使用することで、従来のラミネートチューブと比較しプラスチック使用量を50%にまで抑えている。
ヘッド部分のプラパーツも見直しを図り、プラスチック使用量を65%まで削減。内側には、凸版印刷が開発した世界最高水準のバリア性能を持つ透明バリアフィルム「GL BARRIER」を使用し、紙素材でありながらバリア性が要求される食品・化粧品にも安心して使えるようにした。
今後、食品、トイレタリー、医薬分野に向けて2020年度中に本格的な販売を開始する予定だ。
世界規模で環境配慮や、省資源化推進の機運が高まるなか、世界的な社会課題となっている「廃棄プラスチックによる海洋汚染問題」を受け、環境負荷を低減するパッケージに注目が集まっている。
凸版印刷もこの課題に対し、再生プラスチックを用いた包装材や、単一素材でリサイクル可能な包装材、紙やバイオマスプラスチックなど再生可能な植物由来材料を用いた包装材などの「環境対応包材」の開発を進めてきた。
一方で消費者は使いやすい容器を求めていて、自立性や絞りやすさなどの特徴を持つラミネートチューブは幅広い分野で需要が高い。昨今の脱プラスチックに対する要請の高まりを受け、メーカーと消費者双方から環境にやさしいチューブの開発を求められている。そこで開発されたのが「チューブな紙パウチ」だ。本格的な販売開始に期待が高まる。
問い合わせ先/凸版印刷株式会社
https://www.toppan.co.jp/
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