「ユニセフ(国連児童基金)」はこの夏、レバノンに住む人々が水不足に陥る恐れがあることを受け、電力供給の早急な復旧を求める声明を発表した。公衆衛生や新型コロナウイルス感染症(COVID-19)患者の急増に加え、水に起因する病気の患者も増加する可能性があるとして危惧している。
ELEMINIST Press
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Photo by © UNICEF_UN0492499_Choufany
6リットルの容器2つに水を汲み、自転車で家に向かう11歳のアドハムくん
この夏、レバノン人口の約71%(400万人以上)の人々、とくに弱い立場にある子どもたちや家族が、深刻な水不足に陥る可能性、または安全な水の供給を完全に断たれる恐れがあるとして、「ユニセフ(国連児童基金)」が警鐘を鳴らした。
原因にあるのは、長い政治空白が続いたことによる経済危機だ。政治空白の背景には、昨年不況のなか起こったベイルート港の爆発事故も関係している。
現在病院や保健センターなどの重要な施設では、電力不足のために安全な水を利用できず、人々は命の危険に晒されているという。
400万人が安全な水にアクセスできない状態が続くと、公衆衛生が損なわれ、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)患者の急増に加えて、水に起因する病気の患者も増加する可能性があるとユニセフは指摘している。
Photo by © UNICEF_UN0482541_
貯水タンクに水を補給する様子
レバノンの断水の状況を受け、ユニセフ事務局長ヘンリエッタ・フォア氏は、上記の内容を含む、問題解決を求める声明を発表した。声明では「給水を続けるための唯一の解決策である電力供給の早急な復旧を求めています」と、一刻も早い事態の解決を求めた。
さらに、「子どもたちの命を守り、水やすべての必要不可欠なサービスを確実に利用できるようにし、確固たる組織的な行動によって現在の危機に対処するためには、改革への明確な約束を示した新政府を早急に樹立することが重要です」と、問題の根本的な解決の必要性も訴えている。
お問い合わせ先/日本ユニセフ協会
https://www.unicef.or.jp/
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