新型コロナウイルスの影響で開業延期をしていた徳島県上勝町の「上勝町ゼロ・ウェイストセンター(WHY)」およびゼロ・ウェイストアクションホテル「HOTEL WHY」が5月30日オープンした。ホテルでは環境に配慮したアメニティや自然を感じる体験を味わうことができる。
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新型コロナウイルスの影響で開業延期をしていた、徳島県上勝町のゼロ・ウェイストアクションホテル「HOTEL WHY(ホテル ワイ)」が、5月30日「ごみゼロの日」にオープンした。同施設は同時オープンする「上勝町ゼロ・ウェイストセンター(WHY)」に含まれる施設の一つで、その他にごみステーション、リサイクルショップ、セミナールーム、ラボなどの施設が複合されている。
「なぜ買うのか、なぜ捨てるのか」消費者は問いかけられる。「なぜつくるのか、なぜ売るのか」生産者は問いかけられる。上勝町ゼロ・ウェイストセンター(WHY)は、これら「WHY(なぜ)」という疑問符を、私たちの暮らし方への問いかけだと捉え「将来の生き方を探すための施設」というコンセプトで運営される。
徳島県上勝町は2003年、自治体として日本で初めて「ゼロ・ウェイスト宣言」を行なった町だ。ごみをどう処理するかではなく、ごみを出さない社会を目指している。ごみ収集は行わず、生ごみはコンポストを利用して各家庭で堆肥化、瓶や缶などの資源は「ごみステーション」で45種類以上に分別している。
宣言から17年が経過した現在、リサイクル率は80%にまでのぼるという。持続的な循環型社会を目指し、ここまで活動してきた上勝町だが「ゼロ・ウェイスト」を達成するためには、生産、販売、消費それぞれの立場における人間の暮らし方そのものを考え直す必要性を課題としている。
国内に止まらず、世界各地から注目を集め見学に訪れる人たちも多いなか、住人だけでなく、来訪者にも「暮らしを再考するきっかけ」を届けるべきだと考え、こうした環境型複合施設が企画・設計された。
ゼロ・ウェイストアクションホテル「HOTEL WHY」では、宿泊中に出るごみを分別しその行き先を知るウェイスト・セパレーションや、客室で利用する石鹸のセルフ切り分け、サービスコーヒー豆の量り分けなどゼロ・ウェイスト体験を味わえる。
さらに、セルフ切り分けの石鹸は、石鹸一筋65年の「無添加石鹸本舗」、量り分けコーヒーはサステナビリティを提案する「TADE GG 農園」の豆をローストする「Little Darling Coffee Roasters」を使用。バスアメニティーはニュージーランド発「ecostore」など、サステナブルを追求する名だたるブランドを利用することができる。
朝食は、上勝のブリュワリー「RISE & WINE Brewing Co BBQ & General Store」監修による徳島の大地の恵みを取り入れたピクニックスタイル。オリジナルウェルカムドリンクは、日本初のコールドプレスジュース専門店「SUNSHINE JUICE 」など、「HOTEL WHY」はたくさんのブランドに賛同をもらいながら構成されている。
こうしたゼロ・ウェイストアクションに加えて、トレッキング、フィッシング、レイクカヤック、サバイバルゲームなど、上勝の自然の恵みを存分に味わうことのできるフィールドアクティビティプログラムの提案も予定している。
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