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「ユニセフ(国連児童基金)」と「世界保健機関(WHO)」が「水と衛生に関する共同監査プログラム(JMP)」による最新報告書「家庭の水と衛生の前進2000-2020」を7月1日に発表した。コロナ禍でも世界の3割が家で安全に手洗いやトイレの使用ができていないことがわかった。
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「ユニセフ(国連児童基金)」と「世界保健機関(WHO)」が「水と衛生に関する共同監査プログラム(JMP)」による最新報告書「家庭の水と衛生の前進2000-2020」を7月1日に発表した。
報告書では、昨年約4人に1人が自宅で安全に管理された飲料水が得られず、世界人口の半数近くが安全なトイレを使用できなかったと指摘されている。パンデミック発生時点では、世界の10人に3人が自宅で石けんと水による手洗いができなかったとわかった。
一方で、2016年から2020年の間で、以下のような進捗も見られた。
・自宅で安全に管理された飲料水を利用できる人の割合が世界の70%から74%に
・安全に管理されたトイレを利用できる人の割合が47%から54%に
・石けんと水を備えた手洗い設備を利用できる人の割合が67%から71%に
・ピット式トイレや浄化槽などのオンサイト衛生設備の利用者が増加
同報告書では、家庭内における安全に管理された飲料水やトイレ、衛生サービスへのアクセスについて、過去5年間のデータを用いて評価。さらに、月経時の健康に関する新たな国別データの紹介も、初めて行われた。
Photo by UNICEF_UNI356134_Tineo
さらに報告書では、現在のままでは弱い立場にある子どもや家族がもっとも苦しんでいるという大きな不平等を指摘。現在の傾向が続くと、2030年までに何十億もの子どもたちや家族が、命を守るサービスを受けられず取り残されることになると主張している。
具体的には下記のような推計が示されている。
・世界人口の81%は自宅で安全な飲料水を利用できるが、16億人は取り残される
・安全なトイレを利用できるようになるのは67%に留まり、28億人が取り残される
・基本的な手洗い設備を利用できるようになるのは78%のみで、19億人が取り残される
ユニセフによれば、2030年までに誰もが安全に管理された飲料水を利用できるようにするためには、後発開発途上国における現在の進捗率を10倍にする必要があるという。不安定な状況下では、さらに23倍の進捗が求められるという。
ユニセフ事務局長のヘンリエッタ・フォア氏は以下のように述べている。
「命を守るサービスの拡大に向けた、これまでの目覚ましい進展にも関わらず、深刻なニーズの高まりは私たちの対応能力を上回り続けています。いまこそ、COVID-19のような感染症との闘いを含め、健康と幸福を支えるもっとも基本的なニーズをすべての子どもと家族に提供するための取り組みを大きく加速させる時です」
お問い合わせ先/日本ユニセフ協会
https://www.unicef.or.jp/
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