日本ロレアル株式会社は、新型コロナウイルス感染症により多大な影響を受けるコミュニティを支援する目的で連帯プログラムを始動。第一弾としてひとり親世帯へスキンケア製品を寄付する。ロレアル本社も1億5,000万ユーロを社会的に脆弱な立場の女性支援と環境保護に投じる。
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世界最大のフランスの化粧品会社ロレアルグループの日本法人である日本ロレアル株式会社は、新型コロナウイルス感染症により多大な影響を受けるコミュニティを支援する目的で連帯プログラムを始動した。
経済的に困難な状況に置かれるコミュニティなどに対し、スキンケアやヘアケア製品、ハンドクリームなどの保湿製品を数万単位で順次寄贈していく予定だ。プログラム開始について、代表取締役社長ジェローム・ブリュア氏はこうコメントしている。
「ロレアルグループは、持続可能な世界の実現に貢献するため、社会的・環境的な課題に取り組むべく、さまざまな施策を展開してきました。コミュニティ支援もその一環であり、日本ロレアルでは、シングルマザーの支援を2016年より行っており、経済的に困難な状況を改善するための就労支援プログラムを展開しています。
私たちは美がもつ力を信じています。当社の企業理念である『すべての人生に、美しく生きる力を』の通り、健やかな、そして美しい世界をつくるために貢献してまいります」(一部抜粋)
日本において7人に1人の子どもが貧困に苦しんでおり、2015年時点でシングルマザーなどひとり親世帯の貧困率は50.8%にものぼるなど大きな社会問題として取り上げられてきた。
日本ロレアルではこの社会問題を支援すべく、2016年よりNPO法人「しんぐるまざあず・ふぉーらむ」と、シングルマザーの就労支援プログラム「未来への扉」を立ち上げた。「しんぐるまざあず・ふぉーらむ」は、今回の日本ロレアルのプロジェクトにおける寄付先でもあり、プロジェクトパートナーである。
ロレアルグループが世界規模および各国独自で展開する持続的発展のためのコミットメントである「Sharing Beauty With All〜美のすべてを、共に次世代へ」のもと、ひとり親世帯への支援を続けている。
ロレアルグループの本拠地フランスの本社は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響に対応すべく、社会的・環境的な連帯プログラム「ロレアル・フォー・ザ・フューチャー」を創設した。
歴史的に女性たちの支援に取り組んできたロレアルグループは、今回の新型コロナウイルスによる危機も女性たちに強く影響を与えたとし、苦しむ女性たちを直接的に支援するため、5,000万ユーロの慈善寄付基金を立ち上げた。暴力や貧困から女性を守り、難民女性や障がいをもつ女性などさまざまな立場にいる女性たちに緊急支援を提供する。
さらに1億ユーロを環境的課題に取り組むためのインパクト投資に費やすことを決定。その内の5,000万ユーロは、海洋および森林生態系の回復のためのプロジェクトへ資金提供され、残りの5,000万ユーロは、気候変動の抑制を目的としたサーキュラーエコノミー(循環型経済)に関連したプロジェクトの資金提供に使用される。
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