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世界的な環境保全団体「WWFジャパン」が、海外原産の珍しい野生動物を扱う一部のアニマルカフェなどで、クラウドファンディングを活用した資金集めが拡大していることに対して、動物の絶滅や感染症の拡大を招く恐れがあるとして声明を発表した。
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世界的な環境保全団体「WWFジャパン」が、海外原産の珍しい野生動物を扱うアニマルカフェが広がっていることを受け、声明を発表した。
とくにクラウドファンディングを使用した資金集めを行っているケースが多いとして、クラウドファンディングの運営会社にも呼びかけている。
海外原産のカワウソ類やキツネ類といった珍しい野生動物「エキゾチックアニマル」を、ペットや展示物として利用することは、以下の6つの問題を伴う可能性があるという。
絶滅危機:日本の需要が生息地での過剰捕獲を助長し、絶滅の危機を高める危険性
違法取引:日本に密猟、密輸された個体が販売・利用されている可能性
感 染 症:動物由来感染症等の病原体を持ち込む危険性
外来生物:野外に逃がした場合、在来の自然に悪影響を及ぼす可能性
動物福祉:野生動物の生態や習性への配慮を欠いた飼育管理が行われている可能性
誤った認識:野生動物をペットのように飼育できると誤解させる可能性
実際に、日本で絶滅のおそれが指摘されている種や、密輸されている種が利用されていることが確認されている。アニマルカフェとクラウドファンディング企業は、上記の6つのリスクを高め、野生動物と自然界、人体に悪影響を与える可能性があるとWWFジャパンは指摘している。
WWFジャパンは、こうしたリスクがあることから、アニマルカフェに対して動物の展示利用の是非や展示動物の入手、運営に関して個別具体的な対策をとること。クラウドファンディング企業に対して、ESGの観点からの検討やサービスの再考、適切な情報発信、説明責任を要求した。
今後は、対策が必要と思われるアニマルカフェやクラウドファンディング企業に対して個別に情報提供と対応を求め、政府に対しても法的な対応の強化を働きかけていく方針だ。
お問い合わせ先/WWFジャパン
https://www.wwf.or.jp/
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