環境団体「WWFジャパン」がプラスチック汚染解決への新たな国際協定発足への支持を要請

ごみが折り重なる海岸

世界自然保護基金ジャパン(WWFジャパン)は2月22日、WWFインターナショナルのマルコ・ランベルティーニ事務局長からの書簡を日本政府へ提出した。プラスチック汚染解決のための新たな国際協定発足への公式支持を日本政府へ要請し、日本が国際的な議論をリードしていくことを期待するものだ。

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2021.03.05
SOCIETY
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WWF「プラスチック汚染解決に向けたアクション」を日本政府へ要請

日本政府の書簡を退出している様子

Photo by ©︎ WWFジャパン

国際的な環境保全団体「世界自然保護基金ジャパン(WWFジャパン)」が、2月22日、WWFインターナショナルのマルコ・ランベルティーニ事務局長からの書簡を日本政府へ提出した。

これは、日本政府に対しプラスチック汚染解決のための新たな国際協定発足への公式支持を要請するものだ。

現在、年間1,100万トン以上のプラスチックが海洋へ流出しており、年間流出量は今後20年でさらに約3倍になると予測されている。

また、世界の90%の海鳥がプラスチックを摂取しており、2050年にはその割合は99%になると推定されるなど、生態系を脅かす点においても深刻な問題だ。

世界の海洋に存在するプラスチック量も、2040年には現在の量の3倍である3億5千万トンにもなると想定され、プラスチック汚染に対処する自主的な取り組みや、各国による規制は急速に増えているが、流出の度合いが収まる兆しが見られないのが現実だ。

歯止めかからぬ環境汚染に求められる国際連携

海岸に散らばるプラスチックごみ

Photo by © Milos Bicanski

小さな力を大きな力に変えていくには、各国政府や企業が国際的に連携して対応していくことが求められる。

プラスチック汚染に歯止めをかけるための拘束力のある世界的枠組みを、国連における国際協定という形で発足させることが求められており、WWFによれば多くの国や地域、国際企業が新たな国際協定の発足を支持している。

しかし、海に囲まれた島国、日本の政府は未だ支持を表明していない。

海洋プラスチックごみによる新たな汚染を2050年までにゼロにすることを目指す「大阪ブルー・オーシャン・ビジョン」を「G20大阪サミット」で共有するなど、リーダーシップを発揮してきたが、世界的な取り組みを支持する国々には加わっていないのだ。

WWFは、2021年2月、2022年2月にそれぞれ開催される「第5回国連環境総会(UNEA5)」において、日本が国際的な議論をリードしていくことを望みながら、日本も公式に国際協定発足を支持し、主導的な役割を果たすことを要請した。

問い合わせ先/WWFジャパン
https://www.wwf.or.jp/

※掲載している情報は、2021年3月5日時点のものです。

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